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工場の床塗装の塗料色の選び方

2023年 RENOVATION

工場の床塗装の塗料色の選び方

工場の床塗装の塗料色の選び方

 

工場の床塗装工事を行う際、重要なポイントとなるのが『床の色』です。床塗装の塗料は、防滑性や耐久性が注目され、床の色はそれらに比べると軽視されがちなのですが、床の色にはさまざまな効果があります。

何色の塗料を選ぶのかによって、そこで働く従業員や来客者に与える印象が大きく変わりますし、適切な色を選ぶことで、より安全で作業しやすい工場にすることができます。そこで当記事では、工場の床塗装について、塗料の色を選ぶときのポイントについて解説します。

塗装をするかどうかを検討中の方は工場床を塗装する必要性は?定期的にメンテナンスを行うメリットを解説をご覧ください。

 

工場の床塗装。色別の効果について

ここでは、工場床塗装に使用する塗料について、色別に得られる効果を解説します。適切な床の色を選べば、作業効率や安全性の向上を図ることができますので、ぜひ参考にしてください。

 

グレー系統の塗料

グレー系統の塗料は、以下のような効果があるとされています。

 

  • 汚れが目立ちにくい
  • 清掃がしやすい
  • メンテナンスがしやすい

 

グレー系統の塗料は、汚れが目立ちにくく、清掃がしやすいため、従業員の日々の作業を軽減してくれるという効果があります。さらに、メンテナンスがしやすいので、工場のランニングコスト削減が期待できるとされています。

 

グリーン系統の塗料

グリーンやグレーの塗料は、製造業の床塗装に利用されるケースが多いです。特に、食品工場などでは、異物や汚れが目立ちやすく、清掃が行き届きやすくなるため、明るめのグリーンが使用されることが多いです。

 

  • 目に優しく、心をリラックスさせる(精神的安定)
  • 清従業員の疲労軽減
  • 事故防止
  • 清掃がしやすい

 

グリーンやグレーは、目に優しく、心をリラックスさせる効果があると言われていて、従業員にとって快適な環境を作ることができます。特にグリーンは、自然を連想させる色であるため、精神的安定に繋がると言われています。

 

また、視認性が高い色なので、清掃が行き届きやすくなるうえ、従業員の事故防止にもつながります。

 

ブルー系統の塗料

医薬品関連の工場などでは、衛生面に配慮して水色の塗料が使用されるケースが多いです。ブルー系統の塗料は、以下のような効果が期待できます。

 

  • リラックス効果がある
  • 視認性が高いため、不純物が発見しやすい
  • 事故防止
  • 汚れが目立ちにくい

 

ブルー系統の色は、集中力を高め、作業効率を向上させる効果があると言われています。そのため、工場だけでなく、研究施設やオフィスなど、集中力が必要とされる場所に使用されることが多いです。

 

ホワイト系統の塗料

ホワイト系統は、明るめのグリーンと同じく、異物や汚れが目立ちやすくなるため、清掃が行き届きやすくなります。日々の清掃作業の負担を軽減するため、食品工場などに使用されることがあります。この他にも、以下のような効果が期待できます。

 

  • 明るさを確保しやすい
  • 清掃がしやすい

 

白色は、光を反射する色なので、工場内の明るさを確保するのに効果的です。また、小規模な工場などにおいて、空間を広く見せることができるという効果が期待できます。

 

白色は、グレーやブルー系統の色とは異なり、汚れが目立ちやすいので、清掃がしやすくなるというメリットが得られます。

 

工場の床塗装はカラーゾーニングを意識する必要がある

工場の床塗装を行う場合、使用する色選びと並行して意識しておきたいのがカラーゾーニングです。カラーゾーニングとは、床の色を一色で統一するのではなく、用途に合わせてエリアごとに床の色を変えるという方法です。工場内で働く従業員は、床の色を見るだけで、そこが何のためのエリアなのか一目でわかるようになるため、より作業がしやすく安全な工場にすることができます。ちなみに、倉庫であれば、保管品の種類ごとに色分けすることで、ピッキング作業の効率を高めるという効果が得られます。

 

例えば、以下のような色分けが行われます。

 

  • 通路にはベージュを利用し作業エリアと区分する
  • 危険性の高いエリアを目立たせるため、警戒色である赤色や黄色を使用する
  • 設備の保全のために、設備ごとに色分けする

 

カラーゾーニングは、工場の安全性や効率性を向上させるために、効果的な方法です。

 

工場別、床塗装の色選びについて

最後に、工場の床塗装について、工場の用途別に床の色を選ぶポイントを解説します。

 

食品工場

食品工場の床の色は、清潔感や衛生的だという印象を与えるため、明るい色がおすすめです。また、明るい色は、作業場が明るくなり、異物や汚れが目立ちやすくなるため、清掃が行き届きやすくなるというメリットもあります。なお、食品工場の中でも、生肉を扱う工場の場合、血が目立ちにくくなるよう、明るい色ではなくあえて赤色を使用する場合も多いです。

食品工場は、以下のような床色がおすすめです。

 

食品工場におすすめの床色

 

白、ライトグレー、グリーン、ブルーなどの明るい色

※生肉を扱うエリアは赤色

 

医薬品工場

医薬品工場は、薬品やホコリがすぐに取り除ける環境が重要になるため、異物や汚れの可視性が高くなる明るい色がおすすめです。

医薬品工場は、以下のような床色がおすすめです。

 

医薬品工場におすすめの床色

 

白、ライトグレー、ブルー(水色)などの明るい色

 

機械加工工場

機械加工工場は、汚れや傷が目立ちにくくなるような床色がおすすめです。機械加工工場は、油やグリース、金属くずなどにより、床が汚れやすく傷つきやすい環境です。したがって、濃く暗い系統の色を選ぶことで、汚れや傷を目立ちにくくすると良いでしょう。

 

機械加工工場は、以下のような床色がおすすめです。

 

医薬品工場におすすめの床色

 

グレー、ダークグレー、黒などの暗い色

 

まとめ

今回は、工場の床塗装工事について、塗料の色を選ぶときのポイントを解説しました。工場の床塗装では、従業員が安全に働けるように防滑性を重視したり、高温の油や重量物による圧力に耐えられるような耐久性が重要視されます。

しかし、記事内でご紹介したように、工場の床塗装は、塗料の色に注目することで、より働きやすく、安全な環境を目指すことができるようになります。今まで、床の色に注目していなかったという施設があれば、自社施設に最適な床の色について今一度検討してみてはいかがでしょうか。

 
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この記事の著者

著者 : 辻中 敏

辻中 敏 常務取締役 大阪本店長
1990年三和建設株式会社 入社、2021年同社 専務取締役就任

改修工事は新築以上に経験が求められます。これまでの実績で培ったノウハウを惜しみなく発揮いたします。 特に居ながら改修については創業以来、大手企業様をはじめ数多くの実績があり評価をいただいています。工事だけではなく提案段階からプロジェクトを進める全てのフローにおいて、誠実にお客さまに寄り添った対応を行い、 安全で安心いただける価値を提供いたします。

施工管理歴15年、1級建築施工管理技士、建築仕上げ改修施工管理技術者

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